マラソンは苦手でした、いや、今でも苦手です。20数年前、光の村に就職したばかりの頃、地域のマラソン大会(6km)に生徒の伴走として参加しました。生徒と一緒に何かを取り組むことの始まりでした。
長距離のサイクリングやマラソン、紙箱や木工作品を作ったり、山から竹を切り出して割り箸を作ったり、子どもたちと一緒に、本当にいろいろな体験をしてきました。できるようになる喜びは、生徒だけでなく、職員も同じです。
最近ではDIYという言葉が流行り、木工機械もホームセンターに行けば性能の良い物が誰でも安く手に入る時代となりましたが、学校にある木工機械は年季の入ったものが多いです。それでも、今でも現役で頑張って働いてくれています。実習場担当者として日頃からの手入れはかかせません。無理に動かして狂ってしまうと正常に作動させるのに時間をかけた調整が必要となります。
子どもたちの教育も、この機械たちと同じように感じます。関わりを怠るとすぐに駄目になってしまいます。子どもたちが錆びついてしまわないように、常に寄り添い、細やかな働きかけを続けていきたいです。
小・中・高・大学と、ずっと水泳を続けてきました。大学生時代に部活がきっかけで、障がいのある子どもたちの水泳教室のボランティをすることになり、そこで出会った保護者の方から「光の村」の事を教えてもらいました。偶然、その年の採用があり高知に来ることになりました。
あの日から15年が経ちました。この15年での一番の変化は、趣味がマラソンになった事です。年々、走る距離も増えていき、今ではウルトラマラソン100kmを走れるようになりました(四万十ウルトラマラソン2回完走)。フルマラソン大会や高知龍馬マラソン生徒と一緒に走ることが一つの楽しみです。
現在、中等部の副担任をしています。入学時から少しずつできることが増え、成長を感じることが多いです。皆で一緒に活動ができるようになる、嫌いな物も食べられるようになる、掃除が上手になる。実習や体育でできることが増える等、生徒一人ひとりが、それぞれの課題に向けて取り組んでいます。
できることが増えた時に、一緒に喜べることが何よりの喜びだと感じます。これからも生徒と共に歩んでいきたいと思います。